インド研修パート2 (32) 〜映画をみて思ったこと(2)〜
前回からの続きです。

私は、亡くなった父には、結婚式で一緒にバージンロードを歩いてもらって、
それから、たくさんの孝行をしたいと考えていました。
でも、父はプレマに会わせることもできないまま
自分の役目は終わったと、足早にプレマにそのバトンを
渡して(くれたのだろうと私は信じています。)旅立っていきました。
パートナー犬だったミルも、どれだけ私の勝手に付き合わせて
しまったことでしょう。それでも、私をありのまま受け入れ、
最期に私に抱かれたまま、旅立っていきました。

一緒に居るときは、立ち止まって相手の存在に感謝する
ことさえできなかったことを悔やんだ時期もあります。
けれども、父もミルも私にたくさんの
メッセージと「本当の愛」とはどういうものなのかということを
残していってくれました。

父は「親にしてもらったことは、親に返そうなんて思わなくていい。
たいてい、お父さんもおばあちゃんのことは大事にしてきたけど、
それでも、お前たちやお母さんにしてやりたいという気持ちほど
にはなれなかった。おばあちゃんもそれでいいと思ってくれている
と思う。結婚をする、家庭を作るということは、そういうことなんだよ。
相手のために、何をしてあげられるだろう、してあげられることを考えると
わくわくしてくる・・・今まで親や色々な自分を愛して、支えてくれた人たち
からもらったものを、今度は家族やまた、その繋がりから縁ができてくる
人たちに渡していける・・・それが、本当の結婚というものなんだ。

親にはこれだけしてもらったから、親の面倒はみなくちゃいけないとか、
そんなことは一切考えなくていい。親は子供を育てる中で、
かけがえのない時間や思い出をもらっているし、子どもと一緒に育てて
きたものもたくさんある。人との関係を築いていくのにはエネルギーが
いる。そのエネルギーをもらった人に返そうなんていうことに使わなくていい。
今度は、お前がまず自分たち夫婦の基盤を作って、色々な人たちに
それを渡していくんだ。夫婦の間の基盤さえ、きちんとできていれば、
自動的に、愛とか感謝とか、そういう気持は周りに流れていくものなんだよ。

お前も、子供に恩を求めるようなことだけはするな。
言わなくても、子供ができればわかるだろうと思う。それだけ、お父さんも、
お前たちには、そこに居てくれるだけで、毎日が感謝の連続だったよ。」
そう言って、父はハミングで、私によく歌ってくれた童謡を口ずさみ始めました。

父は、亡くなる1年くらい前から、私にたくさんの言葉を残してくれました。
それは、私にとっては、今でもどんな金品よりも大切な宝物として残っています。
父やミルからもらった、たくさんの形にならない贈り物は、
私の中で今も生き続けています。

映画の中のハルモニをみていて、父を思い出していました。
(父はハルモニほど注意もせずに、受容してくれたわけではありませんが、
それでも、自分が父親に理不尽にどなりつけられて、親だからという理由だけで、
いつも無条件につくすことを強要された、子供時代を送った経験から、
『自分は反面教師の父親になること』を心に誓い、私たちに本当にやさしく、
忍耐強く接してくれた人でした。ですから、喜怒哀楽が激しく、子供のように
感情をストレートに表す母のことも、決してその人格を否定するようなことは
言ったりしたことがありませんでした。)

本当に人を目覚めさせるには、いくら感情をぶつけても、
正論という名の理屈をいくらこねても、それは根本的解決にはならない・・・
いい格好をせず、ありのままをみせ、その中で「自分で考えて気付く」
というプロセスを踏ませることは、相当忍耐がいることだと思います。
けれども、そういう対応をされた人は、同じ過ちは犯さないでしょうし、
困難にぶち当たった時でも、
自分で解決できる方法をみつけられると思うのです。

子育て中の私にとっても、とても再考するきっかけになった映画でした。
まだまだ、私も修行中の身・・・つい、子供が感情的になれば、
カッとしてしまうこともあります。けれども、そんな私の至らなさを、
魂的な成長を、子供は促してくれている・・・そんな子供の方が、
よっぽど忍耐強いなあと、つくづく思ったりして、子供に対しても、
いつまでも同じことを言ったり、怒ったりすることが、無駄な努力や労力だと
思えるようになりました。(笑)

けれども、子供も私にとっては「プッシュマン(葛藤のスイッチを押す人のことを、
私は勝手にこう呼んでいます。私も誰かにとってはプッシュマンになっていること
でしょう。誰もが必ず誰かのプッシュマンです。そして、みなさんの身近にも、
みなさんにとってのプッシュマンがいることでしょう。)」
なので、ときにはぶつかったりすることもあります。

でも、ここで大切なことは、やはりエゴのゲームになっていないか、よく観察することです。
私も疲れがひどかったり、体調が悪いときには、エゴのゲームに巻き込まれていながら、
抜けられないときがあります。そこには「しんどいんだから、その状態に気付いてよ!」
という私の本音があります。だからきちんとそのことは、必ずその日のうちに、
子供に謝ります。「ごめんね。ママ今日体調が悪くて・・・ママが悪かった。ママの
都合で怒ってごめんね。」と・・・。子供にもきちんと分かってもらう必要があります。
「大人も決して完璧ではないのだよ」と・・・。

それを知っている子供は、大人になってから、支配的に権力的に、
他者に振舞うことは格段に少なくなると思います。
「子供は大人の言うことに従わなくてはいけない。だって、大人の人のいう
ことは、社会の先輩なのだから、絶対なんだ・・・」そう思って育つと、
目下の人が従順に自分に従ってくれている間は、後輩でも、
子供でもかわいがるでしょう。
ただし、下の人が反抗したり、意見するような態度に出ようものなら、
態度を一変させるような、大人になってしまうかもしれません。

男性でも、女性に対して優しい人であっても、
それは自分より下にみているからという背景がかくれている場合もあります。
自分より例えば仕事ができる、有能である、何かの才能をみせつけられる、
自分よりも目立つ・・・そういうことで腹を立てるようなことがあれば、
その人は条件づけの優しさに縛られています。
それには、なにかに条件づけられたその人の苦しみがあるはずなのです。

ですから例えば、子供には素直に謝れるけど、妻には、夫には素直に謝ることができない
という人もいるでしょう。反対に、「なんで、私が(親なのに)子供に謝らないといけないの?」
と思う人もいるでしょう。
また、動物たちと暮らしている方でも、約束したことが守れなかった時、
動物たちのことは怒るのに、自分は謝らずに過ごしている人もいるでしょう。
それが、どうしてなのか・・・考えてみて下さい。
必ず、あなたの中にその背景があり、答えがあるはずです。

相手のせいだ・・・と思っている間は、何も変わりません。
何かの状況のせいにしていても、同じです。
そういう、あなたにとって不都合な状況が起こってくる場合は、
あなたの方に、そうした思考パターンがあり、それに気付く必要があるからです。
それに気付くまでの間は、あなたの身近な人は、あなたのしてほしくないことばかり
するでしょう。言って欲しくない言葉を連発するでしょう。
そしてあなたはそのために常にイライラします。
腹が立ちます。泣きたくなります。
そして怒って、あるいは泣いて、
相手のせいにして、謝ることもできなくて・・・その繰り返しです。
私も何度もこうしたことを繰り返してきました。

でも・・・そうした感情も、相手が傍に居るからこそ、
起こる感情なのだということを思ってみて下さい。
そうすれば、忙しく相手との間で、怒ったり、泣いたり、笑ったりできることが、
当たり前ではないのだという事実にも、いつか気付く時がくるでしょう。
そのときになって、どれだけ後悔しても、もうそのときは二度と戻ってはこないのです。
どうか相手を通じて、自分に起こってくる感情のパターンについて、
今一度、自分を振り返ってみるとよいかもしれません。


長々とお話してしまいましたが、
このときの体験を振り返った今、また、私が受け取ったプレゼンス
(内側の聖なる存在)からの
メッセージを1つお伝えしたいと思います。



〜探し求め、追い求め、渇望しているときには気付かないもので、
気付いた時に、近くにそっと通った跡だけが残されている・・・
それが真の愛です。愛は「自分と言う存在に気付いて欲しい」とは言いません。
気付いたときに、それが、そう(愛)だったのかと気付くものだからです。
そしてまた、それが「愛」だと気付いたときに、そのバトンは
既にあなたへと渡されています。本当の愛がそこにあったという事実に気付いたとき、
あなたはそのバトンを、ただ握りしめたままではいられないでしょう。
本当の愛に気付いたとき、あなたの中にある愛もまた、
他の誰かのためにと、バトンを渡したくなるからです。
そうして、真の愛は常に循環していくものなのです。〜


身近な相手が傍に居る間に、このメッセージの真意に気付いた人は
本当に幸せだと思います。
どうかその気持ちを、育て、拡大し、そして自然のサイクルのように、
四季のサイクルのように、循環させていって下さい。
たった一人からでも、気付いてそうできるだけで、
この世界は大きく変わっていくと思います。

【2008/02/07 18:45】 | 2007年11月インド研修日記 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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プレマ動物ナチュラル・ケア・クリニックのりえこ先生のブログです。

プロフィール

プレマリエ

Author:プレマリエ
ホリスティック(ナチュラル)・ケア主体の動物クリニックを、獣医師の夫と共に営んでいます。私は動物の心・魂からのメッセージを、ご家族にカウンセリングを交えてお伝えする、アニマル・コミュニケーターをしています。また、2005年に南インドで研修を受け、魂の前進・解放を促すエネルギー・ワーク「ワンネス・ディクシャ」のインストラクターになり、セミナーも開催しています。人と動物の種別を超えた絆、人や動物たちが本当に幸せになるために、魂的な前進をしていくために、私たちが、どのように生きていくことを自覚していけばよいのかなども、お話ししていきます。どうぞよろしくお願いします。

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